2015年11月

我が子への助け舟が将来足かせになる… かも?

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寒くなってくると、いよいよ受験シーズン到来!ですね。
 
私は一浪して大学へ入ったので、夏が過ぎると自分の成績が上がらないことに焦りが募って、秋の暮れにはピリピリモードに。もちろん、私だけでなく同期の浪人生も同様にあまり冗談が通じなくなっていたような。。。
受験勉強はしんどかったですが、やはり合格通知を受け取った時の喜びはひとしおでした。
 
受験生からすれば、合格した瞬間に受験勉強から解放され、念願の大学生への道が開けますが、両親からすれば合格という“春到来”と同時に、教育費という重責がのしかかります。
 
一般的に大学でかかる費用は、下宿代や通学費、教科書代、サークル費等を含め、約500万円~1000万円ほどかかります。もちろん、理系か文系か、学部はどこかにより費用に開きはありますが、幼稚園から大学までにかかる教育費のおよそ半分が、大学4年間で必要だと言われています。
 
多くの親御さんは、子どもが産まれたときに教育費の準備に取りかかりますが、預貯金や貯蓄型の商品ではなかなか思う金額が貯まらない、という現実がありますね。
 
そこで考えられる手段として、足りない分は奨学金で補うという手段です。奨学金は返済が不要なものと、必要なものがあります。返済が必要な奨学金の方が審査基準が緩いため、こちらの奨学金を利用する人が多いようです。
 
近年、この奨学金を利用して大学へ行く学生が増えていますが、裏を返せば大学費用を準備できない親が増えているということです。親として、仕方なく奨学金を使うという方もいますが、中には、教育費の準備を楽観的に捉えて「足りない分は奨学金でいいじゃない」と準備を怠る人もいます。
 
 
簡単に「奨学金を利用すればいいじゃない」なんて言わないでください!!

 
そもそも、奨学金は借金なんですよ。奨学金を利用した学生は卒業後、毎月毎月その借金を返済していかなければなりません。
 
奨学金を利用しなかった学生に比べ、奨学金を利用した学生は、社会人のスタート時点で大きなハンデを背負うことになります。
自分の将来の資金準備をしながら、奨学金を返済していくのはなかなか大変です。もしかしたら、結婚やマイホームの購入など将来達成したい目標を諦めなければならない事態に追い込まれることも。
 
奨学金を利用することが悪いとは言いません。親として、申し訳なさを感じながらも大学へは行かせてやりたいという思いもあると思うので、奨学金を利用するという選択肢もあると思います。でも、足りなければ奨学金で補うという安直な考えではなく、ちゃんと「教育費をどう準備していくのか」ということを親として考える必要はあるのではないでしょうか。

買い物するとそのお金はどこへいくのかな?

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いつもはお金をどうふやすか、貯めるかという視点でブログを書いているので、今回は少し目線を変えて「お金を使う」ことに焦点を当てたいと思います。

皆さんは普段、買い物をしていますよね。
その買い物の代金は、自分の手元を離れた後、どこへいくのか考えたことがありますか?

「金は天下の回りもの」とはうまく言ったものですが、買い物をしたその代金は、そのお店の売上になります。そして、その売上はそこで働く従業員の「給料」という形で移動します。さらに、その給料をもらった従業員は、また別のお店でそのお金を使うのです。
お金というのは、基本的にこういう形でグルグル回っています。

みなさんは、日々の生活の中でお金は無意識に触れて、使っていると思います。そのお金の役割や機能を意識しながら使っていませんよね。みなさんだけでなく、私もそうです。コーヒーを買うとき、食材を買うとき、千円札を出して、「この千円はこのレジの人のお給料になるんだなぁ」なんて思いながら買い物はしていません。

でも、たまに思うことがあります。
それは、世の中の人が全員今よりもお金を使うようになったら、どれほど経済が成長するのかな?と。
みなさんは給料をもらうと、一部を銀行や郵便局で預貯金していますよね。
現金や預貯金というのは安全・手軽さの面で優れています。また「預貯金をする」ということは、「銀行に貸す」ということです。銀行は私たちから借りたお金をどうしていると思いますか?隣の銀行に預金したり、はたまた銀行内の金庫に保管しているのではない、ということはなんとなく分かりますよね。

本来、銀行は私たちが預金したお金を会社や個人に貸し出すことで利益を確保しています。そしてお金を借りた会社や個人は、そのお金を上手に使うことで社会全体が元気になります。ところが、日本では過去数十年景気が悪くて、世の中が不安定であったためにお金を借りたい会社や個人が少なくなり、銀行は貸し出す先が本当に少なくなってしまいました。そこで、銀行は貸し出しできなくなったお金で、国債(国の借金)を買っているのです。そして、国債を買ってもらった国は、そのお金を私たち国民生活の向上のために使っています(年金などの社会保障や公共事業などにお金を使っています)。そして、また私たち国民は多少なりとも生活が向上した部分のお金を銀行へ預金します。

どうですか?お金はグルグル回っているけれど、今の日本の現状で考えるとそのサイクルの中で何か生産活動がされているわけではないですよね。
生産活動というのは、モノやサービスを生み出して企業や人が成長する過程のことを指します。(すなわち会社や個人にお金が貸し出され、設備投資や個人消費に結びついてこそ社会が活性化して元気になると思います。)
今の流れで行くと、生産活動がされていない、つまり企業や人の成長がない、ということになります(厳密に言えば成長がないわけではありませんが)。

将来に多少の不安がある、お金ふやしたいな、と思っているのであれば、お金を貯めるふやすことも必要ですが、必要以上にお金を使わずためておくのはいかがなものかなぁと思います。
 
お金が生きる使い方を少し考える必要があるのではないでしょうか?

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プロフィール

大学卒業後、大手保険会社のシステム会社に勤務。その後、結婚・出産を機に現在のFP事務所へ転職。

それまでは、将来のためにお金が必要だという事はなんとなくわかっていたものの、あまり真剣に考えてなかった私。でも、子供が生まれ、『この子を育てるためにいくら必要なのか』という命題にリアルに直面。

なんと大学までにかかる費用は約1500万! 我が家には2人のチビがいるので約3000万です!

現実をつきつけられて、「真剣にお金のことを考えなければいけない」と心を入れ替えました。

子育てに限らず、生きていく中でやはりお金は必要不可欠。なにか起きてから考えて対策を打つのでは遅すぎます。だから、常日頃から、お金に関するアンテナで情報や知識を受信することが大事なんですよ。

このブログは、みなさんの「お金アンテナ」で受信して共感して活かしてもらおうと、私が日々の生活や仕事の中で体験して学んだ「お金の知識」を綴って行こうと思って立ち上げました。

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