一昔前では「海外」は特別な存在でしたが、今や、とても身近な世界になってきましたね。
夏休みに海外旅行をするのも、高校の夏休み課題で1ヶ月留学することも、国際結婚も、結構身近になっています。
生活面以外でも、海外は身近になってきています。
外貨預金や外貨建て保険など、周りの友達にも、これらの商品を利用している人いませんか??
さて、ここで一つ質問です。
「どうして、外貨預金や外貨建て保険などを購入しているの?」
恐らく、多くの人の回答は
「円高の時に契約して、円安になったら解約する。そしたら、ちょっともうかるから」
ではありませんか?
残念ながら、外貨建ての商品を儲ける目的で使っているのなら、それは間違いです。
「円の価値が大幅に目減りするようなことがあったときのために、自分の資産の一部を外貨で持っている。」
という回答であれば正解になりますが。
では、そもそもなぜ外貨ではもうからないのか。
それは、円安になるのか円高になるのか、将来のことは誰にも分からないからです。
まず、円安円高とはどういうことかを説明します。
1ドル=100円 → 1ドル=150円 これは円安。
逆に1ドル=100円 → 1ドル=80円 これは円高。
一見すると、1ドル=100円が150円になっているので、円高のように思えますね。
でも、1ドルを交換するのに、50円多く払うため、相対的に円の「価値」は安くなっています。
ある特定の物(ここではお金ですが)がたくさんあると、その物の価値は下がると考えてください。
もっと分かりやすく身近な出来事で説明してみましょう。
例えば、京野菜の加茂茄子。
1個600円前後で販売されています。
もし加茂茄子がどの農家も作れてどこのスーパーで売られるようになったら、希少価値が下がるので、値段は下がってくるでしょう。
お金もこれと同じ考えですね。
1ドル=100円から150円になったら50円多く払うことになるので、円の「価値」が安くなる。
だからこの場合は円安ということです。
円安になるのか、円高になるのかは誰でも「予想する」ことはできますが、その「予想を当て続ける」ことはできません。
たまたま数回当たったとしても、それは運が良かっただけで、いつか必ず外れる瞬間が来ます。
そう考えると、一つ目の理由が分かりやすくなって来ませんか?
契約時よりも円安になった時に解約すれば儲かるという理屈は通用しないのです。
だって、解約する時に円安になっているなんて、誰にも分からないからです。
外貨商品を「儲ける目的」で購入するのが間違いだっていうのが分かってきましたよね。
預金も保険も自分の大事なお金を投入しているのです。
儲けようと思って外貨商品を使っていたら、儲からなかった時に絶対後悔してしまいますよ。
利用するからには、正しい知識と理由を持ってこれらの商品を使うべきではないでしょうか。